2014年3月24日月曜日

今日のスペイン語(3)  映画の科白その2

 今回は、またまた有名映画の有名科白をご紹介。 

1 ローマの休日

―「今まで、たとえ服を着ていても、殿方と二人きりになったことはありません。まして服を脱いでなんて、とんでもない。」

(スペイン語)"No he estado nunca a solas con un hombre ni siquiera vestida. En ropa interior es aún más raro".

(オリジナル)“I’ve never been alone with a man before, even with my dress on. With my dress off, it’s most unusual.

(解説)ご存知、「ローマの休日(原題Roman Holiday、スペイン語ではVacaciones en Roma)」。1953年の作品で、主演のオードリー・ヘップバーン(Audrey Hepburn)のセリフ。ヘップバーン演じる、或る欧州小国の王女様Ann(スペイン語ではAna)が、諸国歴訪の最後の訪問地ローマで、宿を抜け出してアメリカ人の新聞記者Joeと出会い、ローマの休日を楽しむという、おとぎ話のようなストーリー。このセリフは、王女がJoeの部屋を訪れたときのセリフ。文字通り箱入り娘として育った王女様らしい、かわいらしさとおかしさがにじみ出る名句。

 

―「ローマです。もちろんローマです。私は、この地を訪れたことを、生涯懐かしく想うでしょう。」

(スペイン語)“Roma. Por supuesto, Roma. Conservaré grata memoria de mi visita aquí durante toda la vida.

(オリジナル)Rome. By all means, Rome. I will cherish my visit here in memory as long as I live.

(解説)同じ映画のフィナーレで、アン王女様が記者会見に臨む場面。歴訪した諸国の中でどの国が一番楽しかったか、と聞かれた王女は、本来ならば外交的配慮から「いずれの国も魅力的でした」と答えるべきところ。でも彼女は正直に、(素晴らしい出会いのあった)ローマが一番、と答えてしまうシーン。貴方も、海外出張中・駐在中に同じような質問をされるかもしれない。ローマの代わりに滞在中の都市名を入れて使えば、効果は抜群(かな?)。
 

2 カサブランカ
 第二次世界大戦中の1942年に作られたアメリカ映画。フランス領モロッコのカサブランカは未だドイツに占領されていないが、ドイツ軍は我が物顔に振る舞っている。レジスタンス経験のあるアメリカ人リック(Humfrey Bogart)がカサブランカで酒場を経営しているが、そこにかつての恋人イルザ(Ingrid Bergman)がその夫ラズロとともに現れ、物語が展開する。
 

―イヴォンヌ:「昨夜はどこにいたの?」

 リック:「そんな昔のことは覚えていない。」

 イヴォンヌ:「今夜は会えるの?」

 リック:「そんな先のことはわからない。」

(スペイン語)

Yvonne: ”¿Dónde estabas anoche?”

Rick: “No recuerdo, hace demasiado tiempo de eso”

Yvonne:“¿Te puedo ver esta noche?”

  Rick: “Nunca hago planes con tanta antelacion.”

(オリジナル)

Yvonne: “Where were you last night?”

  Rick: ”That’so long ago, I don’t remember.”

  Yvonne: ”Will I see you tonight?”

  Rick: “I never make plans that far ahead.”

(解説)言い寄ってくる女性を、つれなく突き放すこのセリフ。男なら一度は言ってみたい、と思っている人が多いかも。私にはできませんが。

 

―「僕たちには、いつだってパリ(の思い出)がある。」

(スペイン語)Siempre nos quedará París.

(オリジナル)We’ll always have Paris.

(解説)リックはイルザに対して、自分ではなくラズロとともにカサブランカを離れろ、と迫る。別れ別れになるけれど、一緒に過ごした楽しいパリ時代の思い出はいつまでも生きているんだ、それで十分だろう、という説得のセリフ。リックの気持ちを思うと涙が出そう。
 

―「ルイ、これが美しい友情の始まりだな。」

(スペイン語)Louis, creo que este es el comienzo de una gran amistad.

(オリジナル)Louis, I think this is the beginning of a beautiful friendship.
(解説)ナチスのシンパではないかと疑っていたルイ・ルノー警視総監(フランス人)が、ナチスの将校を撃ち、リック達と同じ側にいることが判明する。ルイから、これから一緒に対ナチスのレジスタンス運動に身を投じよう、と誘われたリックのセリフがこれ。

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