2014年12月20日土曜日

今日のスペイン語(247)  スペイン語のジョーク その7

 グリーンピースがペルーのナスカ(世界遺産)に不法侵入して狼藉を働いた事件を知って、アルゼンチンの友人から聞いたグリーンピース・ジョークを思い出した。

(スペイン語)
Dos jóvenes madres conversan.
-- Escuché a la gente de Greenpeace que piden a las madres que no usemos más los pañales descartables y que volvamos a los antiguos pañales de tela. ¿Tú qué opinas?
--Yo estaría de acuerdo si los de Greenpeace vienen a casa, a lavarlos.

(日本語訳)
若い母親達の会話。
―グリーンピースが、世の中の母親達に、紙おむつをやめて昔のように布おむつを使いなさいって言ってるけど、どう思う?
―グリーンピースが家に来ておむつを洗ってくれるのなら、いいじゃない。

(解説)
1 最初の母親が言う“Escuché”は、アルゼンチンならではの表現。スペインでは“escuchar”は一生懸命に耳を傾けて聞くニュアンスなので、この文脈では“oir”(耳にする、聞こえてくる)が使われるのではないか。また、動詞の時制でも、アルゼンチンでは直近の過去についても単純過去形を使うが、スペインでは過去完了形を使って”He oído.”となるだろう。

2 このジョークは、人に意見するだけで、自分では汗を流さないという印象の強い人達に対する痛烈な皮肉である。NGOには2種類あって、一つは国境なき医師団のように、自ら現場に乗り込み、命を賭けて支援活動をするもの。もう一つは、主義主張の発信に主眼を置くもの。後者のNGOに対しては、時に厳しい批判が聞かれる。グリーンピースも、再生可能エネルギーへの積極的投資、世界遺産保存のための基金設立、(排気ガスを減らすための)自転車の無償配布、鯨の養殖技術開発や布おむつ洗いなどに取り組んでいれば、こんなジョークのやり玉には上がらなかっただろう。

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