2014年12月9日火曜日

今日のスペイン語(238) プラシーボ効果

 先日、飛行機内で、睡眠導入剤と間違えて降圧剤を呑んでしまったが、実によく眠れた。これは典型的なプラシーボ効果。奇遇なことに、たまたま翌日に読んだ行動経済学の本("Predictably Irrational” by Dan Ariely。邦題「予想どおりに不合理」ダン・アリエリー)に、いわゆるプラシーボ効果のおかげで高い薬が売れるという話が出ていたので、スペイン語を調べてみたら、スペイン語でもPlaceboだった。関連の記事を読んでみよう。

 
(スペイン語)
 Una sustancia que, “careciendo por sí misma de acción terapéutica, produce algún efecto curativo en el enfermo, si este la recibe convencido de que posee realmente tal acción”, es, por definición, un placebo. La palabra viene del latín "placere", que significa agradar. En el siglo XVIII los médicos recurrían a prescribir píldoras sin acción curativa cuando no disponían de ningún medicamento adecuado, algo que ocurría con relativa frecuencia. Su intención no era engañar al paciente, sino intentar fomentar en él un proceso curativo natural.http://www.abc.es/ciencia/20140703/abci-placebo-poder-terapeutico-mente-201407021808.html

 

(日本語訳)
 プラセボは、「それ自体には治療作用がないものの、患者が本当に作用があると確信した上でこれを服用する場合に治療効果が生まれる物質」と定義される。この言葉は、「喜ばせる」を意味するラテン語のplacere」から来ている。18世紀の医師達が、適切な薬がない時に、治療効果のない錠剤を処方することは、かなり頻繁に行われていた。医師達の意図は、患者を欺くことではなく、患者の自然治癒プロセスを促すことであった。

 
(解説)
placeboは、この記事にあるように、元来ラテン語のplacere(喜ばせる)だから、スペイン語placerの先祖と考えれば覚えやすい。冒頭に掲げた本では、プラシーボ効果についての実験をしたら、本当に「薬が効いた」のと同様の効果が表れたという。

ー医薬品のみでなく、日常生活上のいろんな場面でもプラシーボ効果は役に立ちそうだ。医師のように権威のある人から、「ヒンドゥ・スクワットを毎日続けると300ヤードのドライバーショットが打てる」、「手のひらに人という字を三回書くと、人前で上がらずにしゃべれる」とか、「今日のスペイン語」を続けて読んでいればスペイン語能力が飛躍的に高くなる等等。いや、「今日のスペイン語」はプラシーボでなく、本当に効果があるので、念のため。

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