2015年10月18日日曜日

今日のスペイン語(407) ジョーク 保証

 今日のジョークは、信用取引の根幹にかかわる「保証」の価値について。

 

(スペイン語)
 Entre dos conocidos:
--¿Me puedes prestar mil euros?
--¿Qué garantía me darías?
--¡La palabra de un hombre honrado!
--Muy bien, pues cuando vengas con ese hombre te los daré.

 
(日本語)
 二人の知り合いの会話;
1,000ユーロ貸してくれるかい?」
「どんな保証をしてくれるんだい?」
「誠実な男の約束だ!」
「わかった。それじゃあ、その(誠実な)男を連れてきたら、貸してやるよ。」

 
(解説)
(1)この会話が“conocidos”(知り合い)間のもので、“amigos”(友達)同士の会話でない点に、まず注目願いたい。友達であれば、相手の誠実さを信頼するのが友情であるから、その言葉を信用して直ぐに1000ユーロ位貸してあげるのが騎士(caballero)たるものの振る舞いである。

 新渡戸稲造の著作「武士道」は、明治初期に日本人の素晴らしさを世界に紹介する上で大きな役割を果たした。その中で、武士が口頭で約束したことは、命にかけても守られるのが当然であって、この口頭の約束を書状にしてほしいと頼むことは、大変な侮辱であるとされている。新渡戸説によると、金をせびった男は武士とは見られなかったことになるのだろう。

(2)“palabra”はご承知の通り、「言葉」、「発言(挨拶)」、「約束」等の訳語があるが、いずれにせよ書面ではなく口頭で発せられる。だからここでは「口約束」の意味。日常会話で、自分が言ったことを相手が疑っている時に、“Palabra.”とか“Palabra de honor.”(本当だよ、誓ってもいいよ)ともいう。

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