2015年2月11日水曜日

今日のスペイン語(267)  海外の治安情報

 シリアの邦人人質・殺害事件が起きて、外国の治安情勢に関する関心が高まっている。日本だけでなく各国の外務省も世界各地に関する治安情報を出している。以下、スペイン外務省のHPで関連部分をほんの一部抜き出してみた。 

(スペイン語)
<治安情報一般>
 El Estado no resultará responsable en modo alguno ni por ningún concepto de los daños o perjuicios que, tanto por la observancia como por desconocimiento o no atención de la recomendación, pudieran ocasionarse a personas o bienes, no considerando dicha recomendación título que ampare reclamación alguna en tal sentido.

Asimismo, se recuerda que en estos momentos ninguna región del mundo y ningún país están a salvo de posibles actos terroristas.

<シリア>
Notas importantes
 SE DESACONSEJA EL VIAJE BAJO CUALQUIER CIRCUNSTANCIA Y SE RECOMIENDA A LOS ESPAÑOLES QUE SE ENCUENTREN EN EL PAÍS QUE LO ABANDONEN LO ANTES POSIBLE.
http://www.exteriores.gob.es/Portal/es/ServiciosAlCiudadano/SiViajasAlExtranjero/Paginas/RecomendacionesDeViaje.aspx#

 
(日本語訳)
治安情報一般
 (スペイン外務省の)勧告は損害賠償の請求権を与えるものではなく、国は、勧告を遵守しまたは順守しないために、或いは勧告を知らないために生じ得る対人・対財産損害に対して、いかなる形式でもいかなる意味でも、責任を負いません。

また、現在、世界のいかなる地域・国でも、テロ行為の危険がないところは存在しないことを想起します。

<シリア>
重要な注意事項
 いかなる状況下でも、(シリアへの)渡航は止めてください。シリアに滞在中のスペイン人は、できるだけ速やかに退避することを勧告します。

 
(解説)
1 多くの国では、海外の情勢に関して最新の情報を持つ外務省が、世界各国の治安情報(安全情報とか渡航情報とも呼ばれる)を常に公開し、アップデートしている。今回事件の起こったシリアについては、どの国も同じような危険度の評価をしており、「退避勧告」をしている。

2 上記の通りスペインでは、勧告に反して(または勧告を知らずに)シリアに行って被害を被った場合、「スペイン政府が守ってくれなかった」などと言って国に損害賠償を請求しても取り合わない。逆に勧告を守ってシリアに行かず、「スペイン政府のせいで商売のチャンスを逃して損をした」と言われても、損害賠償はしない、という政策である。自己責任の原則を徹底している。

3 ご承知の通り、日本の外務省も「海外安全ホームページ」で各国情報を発信している。外国旅行に当たっては、必ず事前に目を通し、勧告に従って行動する(退避勧告が出ていたら渡航を止める)のは、自分にも周囲の人達にも迷惑をかけないための、大人の常識である。

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