(日本語原文)
今般、シリアにおいて、ISILが二名の邦人に対し非道、卑劣極まりないテロ行為を行ったことを強く非難する。
このようなテロ行為は、いかなる理由や目的によっても正当化されないものである。我が国及び我が国国民は、テロリズムを断固として非難するとともに、決してテロを許さない姿勢を今後も堅持することをここに表明する。
我が国は、中東・アフリカ諸国に対する人道支援を拡充し、国連安保理決議に基づいて、テロの脅威に直面する国際社会との連携を強め、これに対する取組を一層強化するよう、政府に要請する。
さらに、政府に対し、国内はもとより、海外の在留邦人の安全確保に万全の対策を講ずるよう要請する。
最後に、本件事案に対する我が国の対応を通じて、ヨルダンを始めとする関係各国が我が国に対して強い連帯を示し、解放に向けて協力してくれたことに対し、深く感謝の意を表明する。
右決議する。
(スペイン語訳)
La Cámara de
Diputados toma la siguiente resolución:
1. Condena rotundamente los recientes actos
terroristas indignantes y despreciables cometidos por el ISIL contra dos
ciudadanos japoneses en Siria.
2. Ya que estos
actos terroristas no se pueden justificar por ninguna razón ni propósito, manifiesta
que Japón y el pueblo japonés condenan
decididamente el terrorismo y mantienen la
determinación de nunca permitirlo.
3. Pide al gobierno
que Japón amplíe la asistencia humanitaria para el Oriente Medio y Africa, que fortalezca la cooperación con la comunidad
internacional que enfrenta la amenaza
del terrorismo y que doblegue sus esfuerzos para estos
objetivos, sobre la base de las resoluciones del Consejo
de Seguridad de las Naciones Unidas.
4. Pide también
al gobierno que tome todas las medidas posibles para garantizar la seguridad de los residentes
japoneses tanto en Japón como en el extranjero.
5. Por último, agradece
profundamente a Jordania y otros países que mostraron una firme
solidaridad y cooperaron por la liberación de los dos japoneses mientras
nos esforzabamos en resolver este incidente.
(解説)
原文は、外国語に訳す時に工夫が必要な日本語なので、以下、いくつか解説したい。
1 先ず形式。原文では、「右決議する」が末尾に出てくるが、スペイン語でこの種の文書を作るときは、この文言は冒頭に置かれる。また、決議する内容が複数あるので、見易く読み易く理解し易いように、原文にはない番号をふった。
2 原文の文章には主語が明記されていない。そこで、誰が「要請」し、「決議」するかを考えると、当然衆議院だから、スペイン語では主語が衆議院であるとわかるように記述した。
3 原文には意味が必ずしも明瞭でない文章がある。3の「これに対する取組」、5の「我が国の対応を通じて」の二つは、具体的、詳細に詰めていくと日本語でも解釈の違いがあり得るので、杓子定規に字句通りスペイン語に直しても、今度はスペイン語として意味が通らなくなる。ここは、仕方ないので、自分の理解する内容を説明的に表現することとし、それぞれ“doblegue
sus esfuerzos para estos objetivos”, “mientras nos
esforzabamos en resolver este incidente”と訳した。尤も、本来正確な訳をする場合には、訳者が勝手に判断するのではなく、原文の起案者から詳細な聞き取りをして、理解を共有した上で訳さなければいけない。
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