Si vis pacem, para bellum.
(Si quieres la paz, prepárate para la
guerra)平和を欲するならば、戦いに備えよ。
(注:スペイン人は、スペイン語の発音でこれを読む。)
(解説)
1 この格言は、4世紀ローマの軍学者ウェゲティウス(Vegetius)の言葉とされる。
2 一見前段と後段が矛盾するようだが、よく考えれば当たり前のこと。“para
bellum”といっても、こちらは平和を欲するのだから、戦いを仕掛ける準備でなく、相手国から戦いを仕掛けられてもこれを撃退する能力を持つ、と解するのが適切だろう。家に猛犬を飼うのは、隣人に噛みつくためでなく、泥棒を侵入させないためである。
ローマの時代から現在まで、世界には怖い連中が多い。自国がどんなに平和を欲していても、備えが手薄だと戦いを仕掛けられるのは歴史が証明している。カルタゴ、ビザンチン帝国、中世の西欧、第二次大戦中のベルギー、チベット、北方領土、竹島......、いずれも十分な備えが出来なかった(出来る状況でなかった)。何が起こったかは皆さんご存知の通り。
この格言を21世紀的に解釈すると、戦いへの「備え」とは、自前の防衛力のみならず、他諸国との同盟、国民の団結、国家の安定や経済力、国際社会での存在感等になるのだろう。
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