2014年11月28日金曜日

今日のスペイン語(235)  表現の自由 その2

 11月27日に韓国で、パク大統領の名誉を傷つける記事を書いたとして在宅起訴、出国禁止措置を課されている日本の新聞記者の初公判があった。同記者の自動車に暴徒が襲いかかろうとする等、騒然とした様子であったと報じられているが、この機会に、民主国家にとって表現の自由、報道の自由が如何に大切なものであるかを説いた、先人達の言葉をスペイン語に直してみた。
 

(オリジナル:英語)
 “Freedom of expression - in particular, freedom of the press - guarantees popular participation in the decisions and actions of government, and popular participation is the essence of our democracy.” (Corazon Aquino)

(スペイン語訳)
 “La libertad de expresión - en particular, la libertad de prensa - garantiza la participación popular en las decisiones y acciones de gobierno. La participación popular es la esencia de nuestra democracia.” (Corazón Aquino)

 
(解説)
1 今回引用したのは、フィリピンの民主化に大きな役割を果たした故アキノ大統領(現アキノ大統領の母上)の言葉。フィリピンに続いて民主主義の実現を目指す方々には、重く受け止めてほしい貴重な助言である。

 問題の裁判の争点は、記事内容の真偽、誹謗する目的の有無、(記事の被害者とされる)パク氏が処罰の意思を明確にしたか、の3点だと報じられている。もし同じ基準が自国にも適用されると、隣国に対する根拠なき非難を繰り返す方々は、皆有罪になってしまう筈である。これを、「天に唾する」(Al que al cielo escupe a la cara le cae.)という。

3 なお、米国の国務省は世界各国の人権状況に関する報告書を毎年公表しているが、2013年版の韓国人権状況報告書の中に、次の記述があり、今回の事件は既に米国政府が予想し、懸念していたことがわかる。

 “those whom authorities deem to have criticized the country’s political leaders may be punished.” (Country Reports on Human Rights Practices for 2013 on Republic of Korea, US Department of State)

4 表現の自由に関する名句は、2014年9月2日の「今日のスペイン語(168)」でも、いくつか紹介したので、ご参照願いたい。

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