(スペイン語)
El tonto es
vitalicio y sin poros.
Por eso decía Anatole France que un necio es mucho más funesto que un malvado. Porque
el malvado descansa algunas veces; el necio, jamás.(Ortega y Gasset、La Rebellión de las Masas VIII)
(日本語訳)
愚者は一生愚者であり、愚かであることを免れる抜け道もない。だから、アナトール・フランスは、「愚か者は悪党よりもはるかに厄介である。悪党は時々休憩するが、愚か者は決して休まないから。」と言ったのである
(解説)
1 この本のタイトル(「大衆の反逆」)から察せられるように、オルテガは、大衆が勉強もせず有識者の意見も聞かず、いわば独裁者のように権力を持ち、暴威を振るっている現状を嘆いている。この例文は、その文脈で、(自らの無知を知り、学習せんとする賢者と違って)愚者は「救いようがない」と言う箇所。
2 “poro(s)”は小さな穴や気孔。もし愚者の体に穴が開いていれば、そこから体内の「愚かさ」が抜け出ていくのだろうが、愚者にはその穴さえないので、「愚かさ」は一生体内に残るからずっと愚者なのだ、という発想。
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