2015年7月25日土曜日

今日のスペイン語(346) ジョーク:厄介な隣国

 今日もまた国際関係にかかわる機微なジョーク。

(日本語)
 神様が(A国)を創った時、素晴らしい気候と風景と食事と(勤勉な国民)を与えた。その際、
 神様の秘書官:「それでは(A国)はあまりに恵まれ過ぎじゃないですか?」 
 神様:「その代り、隣に(B)を置くんだ。」

 (スペイン語)
 Cuando Dios creó (A), le dio excelente clima, paisaje y comida y también personas muy trabajadoras.
 El camerlengo le dijo:
“Mi señor, ¿no es demasiado bueno?"
 Dios le contestó:
 "Para equilibrar he colocado (B) a su lado.

(解説)
1 このジョークも、想像力豊かに括弧内を入れ替えて、いろいろな隣国間の微妙な関係を、面白おかしく説明することができる。特に、或る国Bが隣国Aを絶えず悩ませているような場合には、実に分かり易い国際政治の状況説明になる。各人の経験次第で、例えばAがウルグアイで Bがブラジル(又はアルゼンチン)Aがアイルランドで Bが英国、Aがアジアのある国でBが中国またはロシア、…etc.、いくらでも思いつきそうだ。 我が国周辺では、Aが日本でBがその北西にある例の国々、というバージョンも大変説得力がある。

2 少し異なるが、「Cには素晴らしい機構と風景云々(但し、「勤勉な国民」は削除)」の国を創り、「代わりに、C国人を住まわせるのだ」というバージョンもある。これも、いろいろな国に当てはまりそうである。海外に住んで嫌な目にあったことのある人には、ご理解いただけるだろう。

3 国を創るのは、この文脈では神様の所作であり、ここでは“crear”とした。おなじ「つくる」でも、製品をつくる(製造する)のは“producer”、一般的な「つくる」は“hacer”、建物をつくる(建設する)のは“construir”、学校や協会をつくる(設立する)のは“fundar”等いろいろある。文脈によって何が適切な動詞か、よく考えよう。

4 ジョークにするための神様の対話相手として、ここでは秘書官がいることにした。冗談ついでに、ローマ教皇の秘書官または官房長的な役割を務めるポストである“camerlengo”という単語を使ってみた。
 
5 最後の「その代り」を”para equilibrar”としたのは、Aの得る利益と(隣にBいることによる)不幸を均衡させるため、という意味。
 

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