2015年7月27日月曜日

今日のスペイン語(348) 大人の言い方:賛成しかねる

 会議や折衝の場で、誰かの提案に賛成しかねる場合がある。そんな時、「絶対反対です」(“No, de ninguna manera.”)とか、「私は反対だ」(Estoy en contra.)などとステレートに言うべき場合もない訳ではないが、会議参加者や交渉相手と喧嘩別れをせずに、何とか合意形成を目指すのが普通である。そんな時、まず何と言うか。いくつかの例を見てみよう。

1 大筋はよいけれど、修正してほしい点がある場合
(日本語)貴方の意見に、基本的には、賛成です。
(スペイン語)Estoy de acuerdo en principio con lo que dijo usted.
(解説)反対意見を述べる場合でも、誰かの発言を100%否定しては角が立って感情的対立につながるだけで生産的ではない。賛同したくない意見でも、その中に何かしら同意できる点があれば、まずは同意できる点があることを述べ、その後に意見を異にする点を説明していくのが、特に公の席で反対意見を述べる際に有効である。

2 真っ向から対立する意見を持つ場合
(1)(日本語)残念ながら、ボノ氏のご意見とは、賛同しかねます。
(スペイン語)Me temo que no estoy de acuerdo con la afirmación del Sr. Bono.
(解説)全く間違っていて、話にならない発言や意見が出されることが、時々ある。とても妥協の余地がなくて、徹底的に論駁すべき意見に対しても、自分が反対であることを明確にしつつも、まずはこのように外交的な言い方をするのが望ましい。要は、出だしから相手の意見が「間違い」と決めつけるのではなく、自分は別の意見なので賛同しかねるということ。

(2)(日本語)私は別の見方をしています。
(スペイン語)Yo lo veo de otra manera. または Yo tengo otra visión.
(解説)(1)よりも、更にやわらかな言い方。ポイントは、相手を「間違っている」と攻撃するのではなく、相手の考えとは異なるけれど、自分の見解も説明させて頂きたい、と聞こえるような言い方にすること。

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