2014年9月23日火曜日

今日のスペイン語(186)  国際捕鯨委員会(IWC)

  スロベニアにおける国際捕鯨委員会(IWC)の総会で、日本の調査捕鯨計画を事実上先延ばしさせるという趣旨の決議が採択されたという。海外でも捕鯨は時々話題になるので、関連用語とともにこの総会についての簡単な文章を作ってみた。


(日本語)
 18日、国際捕鯨委員会の総会で、捕鯨を事実上先延ばしすることを求める、ニュージーランド提案の決議が採択された。(決議に賛成したのは35カ国、反対は20カ国、棄権が5カ国あった。)調査実施には、IWC科学委員会に調査計画の提出が必要であるが、今回の決議はこれを総会にも提出するように求めるもの。科学委員会は毎年開かれるが、総会は2年に1度の開催なので、事実上、調査捕鯨再開の先延ばしを求める内容である。

決議に従うべき法的義務はないので、日本政府は予定通り、2015年度から南極海での調査捕鯨を規模を縮小した上で再開する方針だが、反捕鯨勢力からの批判が予想される。

スペイン語訳
 El 18, en la reunión de la Comisión Internacional de la Caza de Ballenas, fue adoptada una resolución propuesta por Nueva Zelanda que pide postergar virtualmente la caza de ballenas. (35 países votaron a favor, 20 países en contra, y cinco países se abstuvieron.) Para llevar a cabo la investigación de ballenas, se requiere presentar el plan de investigación al Comité Científico de la Comisión. Pero esta resolución pide que se someta el plan también a la Asamblea General de la Comisión. Teniendo en cuenta que el Comité Científico se celebra todos los años, mientras la Asamblea General se celebra cada dos años. La resolución prácticamente exige la dilación de la investigación ballenera.

Dado que no existe ninguna obligación legal de observar la resolución, el gobierno japonés realizará la investigación tal como está planeado a escala reducida en el Océano Antártico a partir del año fiscal 2015, consciente de que saldrán críticas por parte del bloque anti-caza de ballenas.

(解説)
 IWCは、ご存じのとおりInternational Whaling Commission”(国際捕鯨委員会の略語として、日本でも定着している。whaling”は「捕鯨」の意味で、国際捕鯨条約は鯨類の存続と捕鯨業の両立を目的とする条約である。(同条約の前文には「鯨類の適当な保存を図って捕鯨産業の秩序のある発展を可能にする条約を締結することに決定し」た、と明示的に書いてある。) また、条約の正文は英語のみである。

さて、スペイン語圏では、IWCは“La Comisión Ballenera Internacional (CBI)と訳されている。“ballenero”、辞書の上では「捕鯨に関する」という意味だが、スペイン語諸国には、この条約が「反捕鯨条約」で、調査捕鯨も禁止しているかのような誤解をする人が多いように感じる。なお、国際捕鯨条約第8条では、科学的研究のための鯨の捕獲、殺傷、処理は認められている。) もしかすると彼らは“ballenero”を「捕鯨に関する」でなく「鯨(を守るため)の」という意味と理解しているのか、とさえ疑りたくなる。そこで、ここでは、敢えて“Comisión Internacional de la Caza de Ballenas”と「捕獲」を強調して訳してみた。

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