2014年4月21日月曜日

今日のスペイン語(32)  スペイン・ワイン用語 その2

今日はスペイン・ワインの格付けについて。

 スペイン・ワインの格付けは、農林水産食料省に所属する国家原産地呼称庁(Instituto Nacional de Denominación de Origen。略称”INDO”が厳しい基準を設けており、この基準を満たしたものだけがその名を名乗ることを許されている。いわゆる格式順に、次の通り。ワインボトルのラベルに書いてあるので、次にレストランでスペイン・ワインを頼んだら、食い入るように、じっくりと見よう。

1 Denominación de Origen de Pago

 これは、特別に品質の高いワインを算出すると認められた「畑」のみに認められる呼称。他の呼称は、原産「地」なのに対して、「畑」を対象とする点でユニーク。スペイン語の”pago”とは「畑」のこと。フランス・ワインで言えば、ブルゴーニュ地方のヴォーヌ・ロマネ村のロマネ・コンティ(2ヘクタールに満たない畑から算出されるグラン・クリュにのみ認められたAOC)くらいピンポイントされた格付けにあたる。「ムッシュ・ワタナベが山梨県○○郡△△村に持っている、あの有名なブドウ畑で出来るワイン」といった方がイメージが湧くかもしれない。(注:私はワイン畑を持てる程裕福ではありません。ここに書いたのは、単にモノの喩です。)この格付けを得ている畑は、記憶に間違いがなければ10個程度だったと思う。

 
2 Denominación de Origen Calificada(D.O.C.)

 INDOの下におかれた原産地呼称統制委員会(Consejo Regulador)が設置された地域で産出され、厳しい基準を満たした高い品質を持つワイン。現在のところ、リオハ(Riojaプリオラト(Prioratoのみ。うち、リオハはスペイン有数のワイン産地で大量のワインを産出しているが、プリオラトの方は、カタルーニャ地方の小さな村なので、生産量は極めて微量。私は未だこれを試したことがない。

 
3 Denominación de Origen(D.O.)

 上記と同様に、原産地呼称統制委員会の認定した地域で、その地域内で生産される認定品種のブドウを使って作られ、高い基準を満たしたワイン。現在スペインには50以上のD.O.ワイン呼称が認められている。

 
4 Vino de la Tierra

 認定地域で産出したブドウを60%以上使ったワイン。

 
5 Vino de Mesa

 異なる地方のワインを混ぜたものなど。値段も一番安く、ビンでなく紙パックで売っているのもある。

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