2014年8月1日金曜日

今日のスペイン語(137)  ビッグマック指数

 英国のエコノミスト誌が、7月のビッグマック指数を発表した。精密な経済学の議論にはならないが、話のネタとしては面白い。スペイン語圏諸国の多くにも、マクドナルドが進出しているので、話題としては大いに使えそうなので、ご参考までに最近のニュースを纏めて一文作ってみた。

(日本語)
 英国のエコノミスト誌が2014年7月時点の「ビッグマック指数」を発表した。この指数は、世界共通の商品であるマクドナルドのビッグマックは世界中どこでも同じ価値を持つ筈という前提に立ち、世界各国でのビッグマックの価格を比較して産出される「望ましい」為替レートと現実の為替レートを比較したもの。

ビッグマックは米国で4.8米ドル。日本での価格370円は、実際の為替レート(1米ドル=101.53円)では3.64米ドルとなる。マクドナルド氏の視点で見た適正な為替レートは370/4.8=77円の筈である。実際の為替レートは約24%過小評価されていることになる。

これとは別に、同様の手法で算出したスターバックスのトールラテ指数もある。これによると、円はドルに対して未だ過大評価されていることとなる。要するに、仮に購買力平価説が正しいとしても、ただ一つの商品を頼りに適正な為替レートを判断するのは無理があるということ。

 
(スペイン語)
 La revista británica The Economist ha publicado el Índice Big Mac (Big Mac Index) de julio de 2014. Este índice tiene como premisa de que el Big Mac, siendo una mercancía universal, debe tener el mismo valor en todo el mundo. Con esta suposición, este índice intenta mostrar la diferencia entre el tipo de cambio actual y el “deseable”  que se puede calcular comparando los precios de Big Mac en distintos países del mundo.
 

 Un Big Mac cuesta 4,8 dólares en los Estados Unidos. Su precio en Japón que es de 370 yenes equivale a 3,64 dólares, según el tipo de cambio real (1 dólar = 101.53 yenes).  Desde el punto de vista del Sr. McDonald un dólar debería valorarse en 77 yenes. (370/4.8 =77.), lo cual quiere decir que el yen está desvalorizado en un 24%.
 
 

 Existe otro índice que emplea el mismo método y se llama el “Índice Tall Latte” de Starbucks. De acuerdo con este índice el yen está “sobrevalorado”, resultado inconsistente con el Big Mac.
 
 

 En resumen, aún suponiendo que la teoría de la paridad del poder adquisitivo sea correcta, es impracticable determinar un tipo de cambio basándose en el precio de solo un producto.

 
(解説)
1 以下、ビッグマック指数を素人的に解説してみる。為替レートは自国通貨と外国通貨の購買力の比率によって決定されるというのが購買力平価説。一物一価が成り立つならば、国内でも海外でも、同じ商品は同じ価格で取引されるので、二国間の為替レートは二国間の同じ商品を同じ価格にするように動き、均衡する筈であるという考え方。エコノミスト誌によれば、この為替レートが適切なレートということになる。或る国で、実際の為替レートで換算したビッグマックの米ドル建て価格が、米国での価格よりも高ければ、その国の通貨はドルに対して過大評価され、その逆であれば過小評価されていることになる。

 
2 当然ながら各国間で完全な自由貿易は行われていないので、購買力平価説は未だ理論的な可能性にとどまっている。更に、如何にビッグマックが世界的共通商品で、材料費や労働費や流通費等多くの生産要素価格が含まれるからといって、賃金水準や関税や内国税や競争環境等、各国の事情はまったく違うので、一つの商品価格のみをもってあり得べき為替レートを測るという手法は、実際にはあまり頼りにはならない。(ちなみに、東京の中でさえ、ビッグマック単品価格は、練馬高野台駅前店で370円、東京タワー店で401円と大きく異なり、そもそも一物一価は成立していない。)

 

3 真面目な解説はさておき、日本のモノが世界市場を席巻するようになって、牛丼指数、トロ指数、ヒートテック指数、レクサス指数といった指数を流行らせてみたい気がする。

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