2015年8月17日月曜日

今日のスペイン語(371) 七つの大罪

 キリスト教世界では、キリスト教そのものが道徳上の教えを説いているが、中でも特に信徒が避けるべき「罪」を7つ掲げ、これを「七つの大罪」(los siete pecados capitalesとして強く戒めている。七つの大罪とは:

soberbia(傲慢)
avaricia(強欲)
lujuria(色欲)
ira(憤怒)
gula(貪食)
envidia嫉妬
pereza怠惰

 これらはいずれもスペイン語で“pecado”。日本語では「罪」と訳されるが、いわゆる宗教上の罪である。法律上の罪となると、“crimen”と呼ばれ、別の世界の話である。例えば人を激しく嫉妬すれば、キリスト教的には罪(pecado)を犯したことになるが、刑法等の法律で裁かれる罪(crimen)ではない。尤も、職場の上司が非常に傲慢で強欲で色欲たっぷりだったら、宗教上の罪(pecado)だけではなく、パワハラ、横領、セクハラという法律上の罪(crimen)を犯したとして罰されるかもしれない。

 なお、スペイン人と七つの大罪について論じた書籍として、「El Español y los Siete Pecados Capitales」(Fernando Díaz-Plaja著、1966年」は、スペインで生活する者の必読書として知られている。

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