2014年6月21日土曜日

今日のスペイン語(96)  フェリペ6世の即位

 6月19日、スペインの新しい国王フェリペ6世が即位した。スペインのメディアは大きく、かつ詳細に即位関係の行事等につき報じている。ここでは、アルゼンチンの新聞報道から、一部を紹介。


(スペイン語)“ “Juro desempeñar fielmente mis funciones, guardar la Constitución y respetar los derechos de los ciudadanos”. Fue entonces cuando el presidente del Congreso, Jesús Posada, expresó: “Queda proclamado Rey de España don Felipe de Borbón. ¡Viva el Rey! ¡Viva España!”.(略)
 Prometió “una monarquía renovada para un tiempo nuevo”. Y sostuvo que “la Corona debe buscar la cercanía con los ciudadanos, saber ganarse continuamente su aprecio, su respeto y su confianza y para ello, velar por la dignidad de la institución, preservar su prestigio y observar una conducta íntegra, honesta y transparente”.(6月19日付Clarín紙)
http://www.clarin.com/mundo/proclamacion-FelipeVI-Espana-fajin_0_1159684236.html

 
(日本語訳)
 「自らの職務を忠実に遂行し、憲法を擁護し、市民の権利を尊重することを誓う。」この(フェリペ6世の言葉が発せられた)時、ヘスス・ポサダ下院議長が「フェリペ・デ・ボルボンはスペイン国王に宣せられた。」と述べ、「国王万歳」、「スペイン万歳」の合唱がこれに続いた。
 (国王は)新時代のための新たな王制とすることを約束した。国王はまた、市民に近い存在であるよう努め、常に市民の評価と尊敬と信頼を得るべく、王制の尊厳に目を行き届かせ、威信を守り、高潔で、誠実で透明性のある行動を順守すべきであると約した。

 
(解説)
1 スペインの新聞は、連日沢山のページを割いて新国王や王室関係の記事を数多く掲載している。中には、この記事にある議会の式典で、カタルーニャとバスクの代表達が拍手をしなかったとか、王政の存続について国民投票をすべきであるとする勢力がある等、王政に反対する意見のあることも紹介されていた。記事に引用されている新国王の演説で、自らの行動を厳しく律することを約束しているのは、前国王や他の王室関係者に対する最近の厳しい見方を反映したものだろうか。

2 国王の即位は、スペイン語では通常“entronización”。王位(trono)に就くのでentronizaciónと考えれば覚えやすい。“coronación”というと、むしろ王冠(corona)をかぶる式典即ち戴冠式という意味になる。この記事で使われているproclamar(そして名詞形のproclamación)は、国王の即位を(国民の代表である議会が)正式に「宣言する」(proclamar)ことに重きを置いた表現。

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