2014年5月11日日曜日

今日のスペイン語(53)  合計特殊出生率

 日本の少子高齢化が議論になっているが、その一環で、少子化の背景が合計特殊出生率の低下と言われる。合計特殊出生率は日本だけでなく国際的に確立した指標であり、各国や国際機関でも話題として取り上げられるので、今日はその関連記事を読んでみよう。

(スペイン語)“En todos los países de América Latina la mortalidad infantil y la fecundidad han disminuido. La primera bajó de 43 a 25 por cada mil nacidos vivos entre 1990 y 2003 y la tasa global de fecundidad descendió de 3,0 a 2,6 hijos por mujer entre los períodos de 1990-1995 y 2000-2005. Sin embargo, la transición demográfica sigue marcada en la región por la desigualdad. En un capítulo del Panorama Social de América Latina 2005 de la CEPAL, destinado a revisar este tema se concluye que la mortalidad infantil y la fecundidad (sobre todo la temprana y la no deseada) registran tasas más altas en los grupos y en las regiones desaventajadas.“(出典:20051125日のCEPALプレスリリース)

 (日本語訳)すべてのラテンアメリカ諸国で、幼児死亡率と出生率が低下した。幼児死亡率は、1990年から2003年までの間に、出生者1,000人中43人から25人まで下がった。合計特殊出生率は、1990~1995年期から2000~2005年期の間に、3.0から2.6まで低下した。 しかしながら、ラテンアメリカ内の人口動態は格差が非常に大きい。ラテンアメリカ経済委員会(CEPAL)の2005年ラテンアメリカ社会展望はこのテーマに1章を割いているが、ここでは幼児死亡率と出生率(特に若年出産と望まない出産)が、恵まれない階層や地域において、より高いと結論づけている。

 (解説)
1 ご承知の通り、合計特殊出生率は「1549歳までの女性の年齢別出生率を合計したもの」で、一人の女性がその年齢別出生率で一生の間に生むとしたときの子どもの数に相当する。これが2を超えないと人口は減少していく。

2 日本の合計特殊出生率は、戦後の一時期には4.5だった由だが、2005年には1.26まで下がり、その後少し回復して2012年には1.41(厚生労働省資料)。この機会に世界の数値を見渡したところ、最高はニジェールの7.15、最低はマカオの0.95で、先進国は米国のような例外を除き、おしなべて2を割っている。(出典:国連 World Population Prospects, 2009に記載された20052010年の推計値。)

3 CEPALとは、スペイン語の“Comisión Económica para América Latina y el Caribe”の略で、国連の一機関。日本語では国連ラテンアメリカ経済委員会と呼ばれる。なお、“y el Caribe”の部分は、カリブ諸国の経済も所管事項に入っているのだから、カリブという名もきちんと書くべきであるとして、1984年に追加されたが、CEPALのホームページを見ても略称のCEPALCEPALCにはなっていない。一方、この委員会(英語では“Economic Commission for Latin America and the Caribbean”)の略称はECLACであり、カリブ諸国を表す「C」が付け加えられている。英語を母国語とするカリブ諸国とスペイン語諸国の見解の相違であろうか。

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