今日のスペイン語(2014年5月23日) 映画のプログラム
―Bienvenido Míster
Marshall
(タイトル:ようこそミスター・マーシャル)
―Dirigida por Luis García
Berlanga, 1953
(ルイス・ガルシア・ベルランガ監督。1953年作品)
―Argumento(プロット): Luis García Berlanga y
Juan Antonio Bardem
―Guión(脚本): Luis García Berlanga,
Juan Antonio Bardem y Miguel Mihura
―Género(ジャンル): Comedia(喜劇)
―Intérpretes(キャスト/出演): Lolita Sevilla, Manuel
Morán,
José Isbert, Alberto
Romea, Elvira Quintillá, Luis Pérez de León, Félix Fernández, Nicolás D.
Perchicot, Joaquín Roa, Fernando Aguirre, José Franco, Rafael Alonso, Emilio Santiago, José María Rodríguez, José Vivó, Manuel Alexandre, Fernando Rey (Narrador:語り)
―Director de Fotografía(撮影監督): Manuel Berenguer
―Música(音楽): Jesús García Leoz
―Productora(制作): Unión Industrial
Cinematográfica, S.L.
―Formato(サイズ): 35mm. Blanco y Negro(白黒).
―Duración Original(上映時間): 95 minutos
―Lugar de Rodaje(ロケ地) Guadalix de la Sierra (Madrid)
(解説)
1 スペインの映画館では、通常、プログラムをくれないが、ネットで映画の紹介ページを探すと、上記のような沢山の情報が見られる。昔は、街中に貼ってあるポスターに同じような情報が記載されていた。
2 Berlanga監督はスペイン映画の巨匠で、スペインの小津安二郎といって差し支えない偉人。この映画が制作された1953年には、未だ国際的に孤立するフランコ独裁体制に、米国が手を差し伸べて米西防衛条約を締結した。孤立からの脱却がスペインの悲願であった時期。タイトルのマーシャル氏は、欧州復興計画で有名なマーシャルプランのマーシャル。カスティーリャの寒村にマーシャル氏が復興資金を持ってやってくるという噂に村中が沸き立ち、突拍子もない歓迎を思いついた人達の歓迎準備の様子をおかしく描いた作品。だからジャンルはComediaとされている(演劇と違って映画のcomediaは本当に笑える喜劇のことを指す)。私自身は、当時のスペインの状況に思いをはせると、笑った後に、考えさせられるところの多いストーリーに思えるのだが。いずれにせよ是非一度見てほしい作品。
なお、個人的見解だが、このタイトルの”Míster”は英語のように発音してはならず、「ミステル」(できれば最後の「ル」のところは巻き舌)と、いかにもスペイン語っぽく言うのが映画通である。注意しよう。
3 このブログを書くためにプログラムを読み返して気づいたことがある。プロットと脚本にBerlanga先生の他、Juan Antonio BardemとMiguel Mihuraの名があった。前者は、Javier Bardemの父親で、著名な映画監督、脚本家である。ご存じの方も多いと思うが、Javierの方は、“Mar adentro”(海を飛ぶ夢)、 “El Amor en los Tiempos
del Cólera”(コレラの時代の愛)の主役や、007のSkyfallで怖い敵役を演じる等、数多くの映画に出演しPenélope Cruzの夫である映画俳優。Miguel Mihuraは20世紀スペイン文学界の巨匠で、彼の原作に基づいて今でも数多くの舞台作品が上演されている。
ここはスペイン語能力向上とは直接関係ないが、スペインの人に、「¿Sabes quiénes son los
guionistas de la película “Bienvenido Míster Marshall?」と水を向ければ、大いに尊敬されること間違いない。
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